僕が学生の時から医学会では
「エビデンス(根拠)に基づく医学=Evidence based Medicine」
が重要であると教えられてきました
最近調べたわけではないのですが、今でも概ね変わらないかと思います
まぁ、そりゃそうですよね
根拠に基づいた医療を行う事はとても重要ですし
そうでないと無法地帯になる可能性すらあります
根拠ある治療が基本的に保険診療として認可され
反対に自由診療の中には怪しいモノが混在する
そこに対してはみなさんも異論はないと思います
僕も異論はありませんし、賛成です
ただ身体の施術に対しては異なる意見を持っておりまして…
僕は新人の時から「エビデンスが〜、エビデンスが〜」言う先輩が好きではありませんでした
理由は簡単で
そういう先輩に限って患者さんを改善させられていなかったからです
反対に患者さんに変化を与えられている先輩って
「なんか、、、こう、、、グ〜っと」
とか
「あそこの部位の緊張がフッと抜ける瞬間が〜」
とか
「フワ〜っとしてくると股関節が動き出すんだよね」
とか
「感覚的」な事を言う先輩が多かったんです
学会発表の際、
大嫌いな統計学で有意差の有無を算出していた時も
「もし有意差があってもそれに当てはまらなかった人は必ず存在する。そういう人はどうするんだ?」
と常に疑問に思っていました
そもそも病院に来て、理学療法士が治療している時点で
「シンプルな症状」じゃない事が多い訳じゃないですか
そこを「こういうエビデンスがあるから〜」で安易に分類するのっておかしいですよね
以前、youtubeでメンタリストDaiGoさんが
「みなさん驚愕しますよ!整体などで治療しても実は姿勢の改善ってしないようなんです」
○○の研究でそういう結論が出たようです→みなさん行く必要ありますか?」
少し雑ですが、概ねこのような意味の動画をあげていました
それをみた瞬間
「そりゃそうだよね」と思った訳です
人の身体が目に見えるくらいの大きな変化を起こす事なんてめったにないです
そんなすぐに大きな変化が起こったら大変ですよ
もしそうなったら、必ずどこかに問題が生じます
「長い時間かけて少しずつ、、、結果的に大きな変化」ならあり得ますが。
前述したように
「押した感覚が変わった」とか「なんとなく力が抜けた感じ」とか
そういう変化だけでも十分なんです
・・・って、そういう事に対してフツフツしている時に出会ったのが
アメリカの「Institute of Physical Art」という機能的徒手療法を普及している団体
この団体は米国理学療法士協公認の団体でヨーロッパ、アジアにも知られる有名な団体で
僕も取得した認定資格もこの団体が提唱しているモノになります
この団体は名称に「Art」という文言を使用しているんです
(まともな)医学関連団体ではとてもめずらしいと思います
Evidence based Medicineではなく
Evidence based Practice
「エビデンスを元に治療技術を研鑽し、その場で感じた自分の直感を大事しなさい。
だからこそ治療は芸術(Art)なんだ」
この説明を聞いて猛烈に共感したのを今も鮮明に覚えています
かれこれ15年くらい前の話です
そしてこの気持ちは今もまったく変わっていません
エビデンスを軽んじている訳では決してありません
そして直感や経験の部分は「怪しげな治療」と近い位置にあることも自覚しています
でも自分は今後もエビデンスを元に技術を研鑽し続けていきたいと思っています
なんかクソ真面目なブログになってしまいました
長々と失礼いたしました
本日は以上です
お読みいただきありがとうございました